【本業強化】 有限会社 福井建設 (邑南町)

意識改革の推進とキャッシュフロー経営で本業強化

  (有)福井建設(島根県 邑南町) 代表取締役 福 井 竜 夫

(有)福井建設

<本業強化の背景>
 平成13年頃から県・市町村の財政難や県の建設産業に対する支援施策の傾向を見ていると、これからの公共工事の削減が肌身に感じられるようになった。
 このままでは、当社も公共工事削減のあおりを受けるのは確実だと考え、経営体質の改善と従業員の意識改革を図り、公共工事が減少しても黒字体質を維持できるよう本業の強化に力を入れていくことになった。

<本業強化の内容>
 はじめに、社員一人一人の意識改革を進めるために、ISO9001の取得に取り組んだ。ISOのツールを活用することにより、業務手順の明確化と、社員の責任と権限の明確化を進めるとともに、品質に対する意識の高揚を図った。
 また、黒字体質維持のための取り組みとして、手持ち資機材の見直しや、一般管理費の削減、下請工事の受注条件の検討などコスト削減を行なった。
 具体的には、資機材については、現場の稼働率をチッェクし、稼働率が悪いものは処分を行い、必要な時にレンタルするなどの効率化を進めた。
 一般管理費の削減については、役員や従業員の給与体系の見直しを徐々に進めるとともに、通信費や交通費等の諸費用も約2割削減した。
 下請工事の受注条件の検討については、遠方の下請工事など収益性の低い工事の受注は極力抑制するようにした。
 また、大幅なコスト削減が工事の品質低下を招かないように、経営者だけでなく従業員の品質意識の徹底を促した。
 さらに、経営の安定化を図るために財務の健全化に取り組んだ。自転車操業をタブーとしキャッシューフロー経営の徹底も行なった。

<本業強化の効果>
 各コスト削減策を実施する過程で、「無駄なものは省く」という経営手法を浸透させ、経営者だけでなく、現場を含む全社員が自社の経営を具体的に考えるようになった。
 取り組みを始める前に比べて完成工事高が減少しているにもかかわらず経常利益が多く確保できる体質になった。
 また、キャッシューフロー経営を徹底したことにより内部留保を拡充し、短期の運転資金は工事前払金のみで賄うなど資金繰りの工夫で、長期的な運転資金となる現金を生み出すことができ、財務的にも安定経営へと転換した。
 そして何よりも、意識改革を推進したことにより、従業員一人一人が社内だけでなく各地域でリーダーシップを発揮するようになり、本業強化とともに地域に貢献する企業へと成長することができた。
 今後は、土木中心から維持管理分野への進出を図り、「地域を守る」という観点から住民と行政の橋渡しをする役割を担って行きたい。

島根県商工会連合会
島根県商工会連合会
■本所
〒690-0886
島根県松江市母衣町55-4
TEL 0852-21-0651
FAX 0852-26-5357
■石見事務所
〒697-0034
島根県浜田市相生町1391番地8
”いわみぷらっと”内
TEL 0855-22-3590
FAX 0855-22-3534